
プロフェッショナル向けソフトウェアで知られるAftershootが、無料のRAW現像ソフト「Photon」をリリースしました。この新しいアプリケーションは、RAW編集をよりシンプルかつ直感的にすることを目的としており、特にAIコーチ機能を搭載している点が特徴です。公式サイト(https://getphoton.com/)から誰でも利用を開始できます。
AIコーチは、各写真で調整すべき点とその理由を説明することで、ユーザーが自動修正に頼るのではなく、自ら編集スキルを学ぶ手助けをするとAftershootは説明しています。これにより、写真家は画像をより良く編集するだけでなく、その方法を習得できるとされています。
PhotonはmacOSとWindowsに対応し、現在全世界で提供が開始されています。サブスクリプション料金なしで利用でき、2026年9月18日から20日にミネアポリスで開催された「MODE」でデビューしました。
この記事のポイント
- Aftershootから無料のRAW現像ソフト「Photon」が登場。公式サイト(getphoton.com)から利用可能。
- AIコーチ機能を搭載し、写真の調整方法とその理由を学習できる。
- サブスクリプション・試用期間・ペイウォール・ウォーターマークが一切なく、macOSとWindows向けに全世界で提供されている。
- 特定のカメラブランドに限らずRAWファイル全般とJPEGファイルに対応し、広範なユーザーに対応。
- スマートプリセットのバッチ適用やオフライン編集にも対応し、初心者から経験者まで写真編集の学習を支援することを目的としている。
Aftershoot Photonとは
Aftershootが開発した「Photon」は、写真家がRAWファイルを簡単に編集できることを目指した新しいソフトウェアです。Aftershootはこれまでプロ向けの後処理プラットフォームを提供してきましたが、Photonは「サブスクリプション料金に縛られない」編集体験を通じて、より多くの写真家が編集を学習できる機会を提供すると述べています。公式サイトでは「No paywalls. No subscriptions. No watermarks.(ペイウォールなし、サブスクリプションなし、ウォーターマークなし)」と明記されており、クレジットカードの登録や試用期間の設定もなく、隠れた費用も一切ないとしています。
Aftershootの創業者Harshit Dwivedi氏は、「長年にわたり、プロの写真家が時間を節約できるよう支援してきましたが、写真が好きな人の多くは、編集を始めるのに最適な場所を見つけられないでいます。Photonはその場所です」とコメントしています。
AIコーチ機能が写真編集の学習を支援
Photonの最大の特徴は、AIコーチ機能にあります。ユーザーがRAW写真を開くと、手動で編集するか、AIコーチのガイダンスを利用するかを選択できます。AIコーチを選択すると、提案されたスタイルの中から選び、改善できる点、行うべき調整、そしてその調整が画像にどのように影響するかを平易な言葉で説明してくれます。公式サイトによると、AIコーチは単に「何を調整すべきか」を指示するのではなく、スライダー1つひとつの調整の背景にある理由をリアルタイムで解説する設計になっているとしています。
Aftershootは、写真家が常にすべての編集をコントロールできると強調しており、いつでも手動編集に切り替えたり、ガイダンスが必要なときにAIコーチに頼ったりすることが可能です。すべての編集は非破壊型で行われ、元のファイルが変更されることはありません。
Photonの主な機能と開発背景
Photonには、AIコーチ機能のほか、以下の主要な機能が搭載されています。
- AIコーチ: 写真固有の調整ガイダンス(任意使用)。
- フルRAWツールキット: 露出・コントラスト・ハイライト・シャドウ・白レベル・黒レベルといった露出系の調整、色温度(Temperature)・色かぶり補正(Tint)によるホワイトバランス調整、彩度・自然な彩度(Vibrance/Saturation)によるカラー調整、トーンカーブ、カスタムHSL、シャープネス、ノイズリダクション、トリミング・傾き補正まで、シンプルなインターフェースで提供。
- スマートプリセット: 編集設定をコピー&ペーストで別の写真にまとめて適用できるバッチ機能を搭載。
- オフライン・非破壊編集: コア編集ワークフローはクラウドへのアップロードやインターネット接続を必要とせず、ユーザーのコンピューター上で完全にオフラインで実行される。元のファイルは変更されない。
- 書き出し機能: 高品質なJPEG形式での書き出しに対応し、アスペクト比の自動調整やフレーム(枠)を付けての書き出しにも対応。
- 無料利用: サブスクリプション、試用期間、ペイウォール、ウォーターマークなし。コア編集機能は完全に無料。
また、Photonは特定のカメラブランドに限らず、あらゆるカメラのRAWファイルおよびJPEGファイルに対応しています。利用開始は、公式サイト(https://getphoton.com/)の「Get started for free」からアカウントを作成するだけで、クレジットカード情報の入力なども不要です。
Aftershootは、Photon開発の背景として、デジタルカメラの出荷台数増加を挙げています。PetaPixelが報じたCIPAデータによると、2025年のデジタルカメラ出荷台数は944万台に達し、パンデミック以降で最高を記録しました。コンパクトカメラの出荷が約30%増加し、ミラーレスカメラの出荷も560万台から630万台に成長したとされています。Aftershootは、多くの新しいカメラユーザーがRAW撮影を望む一方で、既存のRAW現像ソフトがプロ向けで複雑すぎると感じている点を指摘し、Photonがそのギャップを埋めることを目指しています。
編集部コメント
Aftershootが提供する新しいRAW現像ソフト「Photon」は、特に無料であることと、AIコーチによる学習支援機能という二つの点で、映像制作者やクリエイターにとって注目に値する存在です。RAW現像は、映像のクオリティを高める上で不可欠なプロセスでありながら、その専門性と複雑さから、特に初心者にとっては敷居が高いと感じられることが少なくありません。
PhotonのAIコーチ機能は、調整の具体的な方法だけでなく、なぜその調整が必要なのかという理由までをガイドすることで、ユーザーが単に画像を修正するだけでなく、写真編集の基礎的な知識と技術を習得することを促します。サブスクリプションなしでこの機能が提供されることは、クリエイティブな活動を始める際の金銭的な障壁を大幅に下げ、より多くの人々がRAW現像の世界に足を踏み入れるきっかけとなる可能性を秘めていると言えるでしょう。加えて、クラウドへのアップロードを必要としないオフライン編集に対応している点は、素材の取り扱いに気を使う映像制作者にとっても安心材料となりそうです。これにより、写真編集の学習コストを抑えつつ、表現の幅を広げたいと考えるクリエイターにとって、Photonは有力な選択肢の一つとなることが期待されます。
本記事は海外メディアで公開された情報を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。
参考記事:Aftershoot Photon: a free RAW editor with an AI Coach by Jose Antunes
画像:Aftershoot
参照:Photon
※掲載画像はAftershoot Photon公式サイトより引用しています。
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