
OM SYSTEM(旧Olympus)のカメラシリーズ「PEN」の歴史を振り返る記事が、海外で公開されました。1959年に登場した初代PENから、デジタル時代の復活を経て、2026年に発表された最新のOM SYSTEM PENまで、約65年にわたる系譜がまとめられています。この記事では、その内容を整理して紹介します。
PENシリーズの歩み
1959年:ハーフフレームの初代PEN
初代PENは1959年に登場し、設計は米谷美久氏が手がけました。35mmフィルムの1コマを半分のサイズで使うハーフフレーム方式を採用し、1本のフィルムで撮影できる枚数を倍にしたのが特徴です。24枚撮りで48枚、36枚撮りで72枚の撮影ができます。レンズはD.Zuiko 28mm F3.5を搭載しました。コンパクトなサイズと優れた光学性能、手の届きやすい価格が評価され、Olympusのカメラの中でも特に成功したモデルのひとつとなりました。
1963年:世界初のハーフフレーム一眼レフ「PEN-F」
PENシリーズは、1963年のPEN-Fで一眼レフへと発展しました。PEN-Fは、世界初の35mmハーフフレーム一眼レフです。その後、1966年には露出計を内蔵したPEN FTも登場しています。その後、Olympusは一眼レフの「OMシステム」に注力していきました。
2009年:デジタル時代にPENが復活
PENの名前は、2009年のデジタルカメラ「E-P1」で復活しました。E-P1はマイクロフォーサーズ規格のミラーレスカメラで、実用的なミラーレスのフォーマットとしてマイクロフォーサーズを確立するうえで、重要な役割を果たしました。初期のPENに近い小さなサイズも、特徴のひとつでした。
その後も、2016年のデジタル版「PEN-F」や「E-P7」などが登場しています。これらは、現代の技術と、初代PENにインスパイアされたスタイリングを組み合わせたモデルです。デジタル版のPEN-Fは、1960年代風のデザインと機械式のコントロールが特徴で、E-P7はそのPEN-Fの影響を受けた設計とされています。なおE-P7は、北米では発売されませんでした。
PENシリーズの年表
| 年 | モデル | 特徴 |
|---|---|---|
| 1959年 | PEN | ハーフフレーム方式で撮影枚数が倍に。D.Zuiko 28mm F3.5を搭載 |
| 1963年 | PEN-F | 世界初の35mmハーフフレーム一眼レフ |
| 1966年 | PEN FT | 露出計を内蔵 |
| 2009年 | E-P1 | PENの名前が復活。マイクロフォーサーズのミラーレス |
| 2016年 | PEN-F(デジタル版) | 1960年代風のデザインと機械式のコントロール |
| 2026年 | OM SYSTEM PEN | E-P1とPEN-Fの良さを融合した日常使いのカメラ |
OM SYSTEMに受け継がれるPENの哲学
現在はOM SYSTEMの名前で事業を展開する同社は、PENの考え方を引き継いでいます。コンパクトで親しみやすいカメラであること、携帯性と思慮深いデザイン、そして日常の中での創造性を優先することです。
編集部補足:新型「OM SYSTEM PEN」とは
この歴史の最新の1台が、2026年9月9日(米国時間)に発表された「OM SYSTEM PEN」です。出荷は2026年10月下旬の予定とされています。プレスリリースで案内されている主な仕様は次のとおりです。
| マウント | マイクロフォーサーズ |
| 撮像素子 | 有効約2,037万画素 Live MOSセンサー |
| 画像処理エンジン | TruePic IX |
| ファインダー | 電子ビューファインダー搭載(レンジファインダー風デザイン) |
| 手ぶれ補正 | 5軸(CIPA 2024基準で中央最大5.5段、周辺最大4.5段) |
| AF | 121点の全点クロスタイプ位相差AF、人物と動物(猫・犬)の被写体検出、星空AF |
| 防塵防滴 | 防塵・防滴設計(IPX1相当。防滴レンズ装着時。充電中とHDMI接続中は除く) |
| 連写 | Pro Capture(全押し前の最大12枚を最大30fpsで記録、RAW連写に対応) |
| 動画 | OM-Cinema1/2のピクチャーモード、縦動画、S&Q(スロー/クイックモーション)、タリーライト |
| バッテリー | BLS-7(CIPA基準で約410枚) |
| カラー | シルバー、ブラック |
米国での希望小売価格は、次のとおりです。日本円は、1ドル=157.5円で換算した目安です。日本での価格と発売日は、現時点で確認できていません。
| 構成 | 米国価格 | 日本円換算の目安 |
|---|---|---|
| ボディのみ | 999.99ドル | 約15万7,500円 |
| 14-42mm F3.5-5.6 IIIキット | 1,099.99ドル | 約17万3,200円 |
| 14-42mm+40-150mm F4.0-5.6 Rのダブルレンズキット | 1,299.99ドル | 約20万4,700円 |
製品開発の背景やデザイン哲学は、こちらの記事でも取り上げています。
編集部コメント
PENの歴史に共通しているのは、小さく、持ち出しやすいカメラで、撮影の機会を増やすという考え方です。初代PENが撮影枚数を倍にしたのも、E-P1が小型のミラーレスとして登場したのも、その延長にあります。映像制作の現場でも、機材が小さく軽いほど、持ち出す機会が増え、撮影できるアングルや場所が広がります。
新型のOM SYSTEM PENは、動画ではOM-Cinema1/2のピクチャーモードや縦動画、S&Q、タリーライトに対応するとされています。Vlogやサブカメラとして使いやすい構成です。一方で、プレスリリースには動画の解像度やフレームレート、記録形式、重量は書かれていません。動画用途で選ぶ場合は、詳しい仕様が公開されるのを待って確認したいところです。
本文は海外メディアで公開された情報を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。新型OM SYSTEM PENの情報は、プレスリリースに基づく編集部補足です。
画像:OMデジタルソリューションズ株式会社(PR TIMES)
参照:電子ビューファインダーを搭載し、シリーズ初の防塵・防滴に対応したミラーレス一眼カメラ「OM SYSTEM PEN」を発売
※掲載画像はOMデジタルソリューションズ株式会社がPR TIMESで配信したプレスリリースより引用しています。
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