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OM-1 Mark IIで撮る森のマクロ撮影│きのこと粘菌を狙うテクニック

OM-1 Mark IIで撮る森のマクロ撮影│きのこと粘菌を狙うテクニック

イギリス・フォレスト・オブ・ディーンを舞台に、マクロ撮影を専門とする写真家コートニー・ヴィクトリア氏が、季節を問わず被写体を見つけ出すマクロ撮影の実践法を動画で紹介しています。今回は初夏の森を歩きながら、キノコや粘菌(スライムモールド)、コケの胞子体といった小さな被写体を、フォーカスブラケットや低い視点からのアングルを駆使して撮影する様子が収められています。

本記事では、動画で紹介されている3つの撮影シーンについて、使用機材や設定、撮影時の工夫を整理して紹介します。

この記事のポイント

  • OM SYSTEM OM-1 Mark IIに60mmマクロレンズと低い位置に構えられる三脚を組み合わせ、キノコを目線の高さで撮影
  • フォーカスブラケット撮影で複数枚を合成し被写界深度を確保、光の状態が不安定な場合は自前のライティングで統一感を確保
  • 90mmマクロレンズにクローズアップフィルター(Raynox)を追加して微小な粘菌を高倍率撮影、深度合成に約100枚以上を使用
  • 風で揺れるコケの胞子体は絞りを開けて背景をぼかし、あえて浅い被写界深度で幻想的な雰囲気に仕上げる撮影法を紹介
  • いずれのカットもピントは基本的にマニュアルフォーカスで追い込み、フォーカスピーキングを活用
目次

フォレスト・オブ・ディーンで見つけた初夏のキノコ

キノコと聞くと秋のイメージが強いものの、条件さえ整えば1年を通して見つけられるといいます。今回見つけたのは、傘が加齢で割れて独特の質感を見せているキノコで、根元には持ち上げられたような苔がまとわりついていました。

使用機材はOM SYSTEM OM-1 Mark IIに60mmマクロレンズ、そして低い位置に構えられる三脚です。上から見下ろすだけでは気づきにくい質感や構造も、目線を下げて水平に近いアングルで捉えることで、被写体の個性がはっきりと浮かび上がるといいます。

撮影は基本的にフォーカスブラケットによる深度合成が中心で、より広い被写界深度を得られる一方、各カットの状態を揃えないと後の合成がうまくいかないため、光が一定しない場合は自前のライティングを持ち込んで撮影条件をコントロールするとしています。三脚を使わない場合も、何かに体を預けて安定させ、手ブレ補正を必ずオンにした上で撮影。ピントは常にマニュアルで、フォーカスピーキングを頼りに被写体の最も手前の縁を外さないよう、わずかに手前に合わせるのがコツだといいます。なお使用レンズはオートフォーカス対応のため、フォーカスブラケット自体は数秒で自動的に完了します。

高倍率で挑む粘菌(スライムモールド)撮影

まとまった雨の後は、朽ちた枝を中心に普段見られない被写体が見つかりやすいといいます。実際に今回も、爪よりも小さい新しい粘菌(スライムモールド)の群生を発見しました。

これほど小さな被写体を捉えるため、レンズを90mmマクロに変更し、さらにクローズアップフィルターのRaynoxを追加してより高い倍率での撮影に臨んでいます。倍率が上がるほどわずかな振動やカメラブレも大きく写り込んでしまうため、安定した状態での撮影が欠かせず、ここでも三脚を使用しています。

被写界深度は先のキノコの撮影よりもさらに浅く、まさに紙一重の状態。そこで今回はフォーカスブラケットのステップ幅を細かく設定し、1枚ごとのピント位置を大きく重ね合わせることで、質感や細部をできる限り保持できるようにしたといいます。その結果、前後にわたってピントを合わせるために100枚、場合によってはそれ以上の撮影が必要になったとのことです。

風で揺れるコケの胞子体をどう撮るか

マクロ撮影にとって風は最大の天敵だといいます。この日も断続的に突風が吹く中、見つけたコケの胞子体は繊細で、常に少しずつ揺れ動いていました。

このような被写体では、精密なフォーカススタッキングを追求するのではなく、あえて絞りを開けて被写界深度を浅くする方針に切り替えたといいます。低い位置に構え、周囲の苔の緑の中に胞子体を溶け込ませることで、柔らかく幻想的な雰囲気の画づくりを狙いました。ピントはレンズのクラッチリングでマニュアルフォーカスに切り替え、自由度を保ちながらも、合わせる位置自体は正確さを意識したとのことです。

編集部コメント

動画で紹介されている3つの撮影シーンに共通するのは、被写体の状態や環境に応じてフォーカス手法を柔軟に切り替えている点です。静止したキノコや粘菌では、フォーカスブラケットで多数のカットを重ね、被写界深度を稼ぐことで質感まで描写しています。特に粘菌の撮影では、90mmマクロレンズにクローズアップフィルターを追加して倍率を上げた結果、ピントの合う範囲が極めて狭くなり、約100枚もの撮影が必要になったという点は、高倍率マクロ撮影の難しさを具体的に伝えるエピソードといえるでしょう。

一方で、風に揺れるコケの胞子体では、精密なフォーカススタッキングをあえて選ばず、絞りを開けて被写界深度を浅くすることで、風による被写体ブレを逆手に取った柔らかい表現に切り替えています。被写界深度を「稼ぐ」技術と「あえて浅くする」表現、両方の引き出しを持つことが、屋外でのマクロ撮影では重要になりそうです。

本記事は海外のYouTube動画で公開された内容を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。

参考動画:A Walk Through the Forest: Macro Photography with Courtney Victoria

※掲載画像について
掲載画像はイメージです。実際の製品・仕様・デザインとは異なる場合があります。

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ミラーレスカメラ、シネマカメラ、交換レンズ、ドローン、ジンバルなど、国内外の映像制作機材にまつわる情報を扱う編集チームです。海外のレビューやリーク情報、メーカーの公式発表を日々調査・整理し、映像制作の現場で得た視点も加えながら記事にしています。日本のクリエイターの皆さんに、役立つ最新情報を分かりやすい形でお届けすることを目指しています。

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