
Adobe Premiere Proのタイムライン上で、クリップに見慣れない白い二つの三角形が表示されることに気づいたことはないでしょうか。これは英語版で「Through Edits」、日本語版では「スルー編集」と呼ばれる表示です。
スルー編集は、クリップがカットされているにもかかわらず、そのメディア自体は連続している状態を示します。本記事では、この機能がどのようなものか、その表示設定、そして編集ワークフローでの活用法について掘り下げていきます。
映像制作者やクリエイターがPremiere Proをより深く理解し、効率的な編集作業を行うための一助となれば幸いです。
この記事のポイント
- スルー編集(Through Edits)は、Premiere Proのタイムライン上でクリップに表示される白い二つの三角形のアイコンです。
- クリップがカットされているが、メディア自体は連続しており、再生時に視覚的な変化はありません。
- タイムラインのレンチアイコンのメニューから表示・非表示を切り替えることが可能です。
- 主に編集点が存在するが、トリムやスリップなどの調整が行われていないことを示す視覚的なインジケーターとして機能します。
- EDLやコンフォームリストに反映されるため、最終的な出力前には削除することが推奨されます。
スルー編集(Through Edits)とは何か
Premiere Proのタイムライン上のクリップに表示される小さな白い対向する三角形は、英語版で「Through Edits」、日本語版で「スルー編集」と呼ばれます。これは、タイムラインに配置されたクリップ内で行われたカットや編集点を示すものです。
この編集点があるにもかかわらず、元のメディアとしては連続した状態であり、クリップを再生しても目立ったジャンプカットやビューアでの変化は発生しません。スルー編集は、レーザーツール(Razor Tool)でクリップをカットしたり、編集点を追加するコマンド(Add Edit)を使用したりすることで作成されます。
他の編集ソフトウェアからPremiere Proへ移行してきたエディターの中には、これを「match frame edits(マッチフレーム編集)」と呼ぶ人もいるかもしれません。
表示と管理
スルー編集の三角形は、タイムラインパネルのレンチアイコンのメニューから表示・非表示を切り替えることが可能です。もしこの三角形を見たことがない場合や、表示させたくない場合は、このメニューから設定を変更できます。
スルー編集を削除したい場合は、対象の編集点を選択してDeleteキーを押すだけで除去できます。複数の編集点を一度に削除したい場合は、Commandキー(Windowsの場合はControlキー)を押しながらドラッグして複数の編集点を選択し、その後Deleteキーを押します。なお、日本語版では編集点を右クリックして表示されるメニューの「スルー編集を結合」からも、分割されたクリップを1つに戻すことができます。
スルー編集の活用法
スルー編集の本来の役割は、クリップ内にカットが施されているものの、その編集点の前後でトリム、スリップ、スライドといった調整が行われていないことを示すことにあるとされています。元記事の筆者は、マーカーを配置したくない場合に、タイムライン上の視覚的な目印として一時的にこの機能を利用することもあると述べています。
ただし、スルー編集はEDL(Edit Decision List)やその他のコンフォームリストにも編集点として出力されるため、編集作業が完了した際には削除することが推奨されています。
編集部コメント
Adobe Premiere Proにおけるスルー編集は、タイムライン上のクリップに内在する細かなカットを視覚的に明らかにする機能です。一見すると地味な機能かもしれませんが、連続した素材の中でどの部分に編集点が設けられ、まだ調整が施されていないのかを把握できる点は、編集ワークフローにおいて重要な意味を持ちます。
特に、長尺の素材から必要な部分を抽出する際に、カット位置を明確に意識するための手がかりとなるでしょう。また、EDLなどのコンフォームリストに影響を与える特性を理解し、最終的な出力前に不要なスルー編集を結合・削除しておくことで、カラーグレーディングやMAなど外部の工程へデータを渡す際のトラブルも防げます。英語の解説記事やチュートリアルでは「Through Edits」、日本語版のメニューでは「スルー編集」と表記が異なるため、両方の名称を押さえておくと情報を探す際にも役立ちます。
本記事は海外メディアで公開された情報を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。
参考記事:Tool Tip Tuesday for Adobe Premiere: Show Through Edits by Scott Simmons
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