
Insta360は、ニューヨークのタイムズスクエアにオープンした北米初の旗艦店のイベントにおいて、Insta360 X6向けの新機能「Spatial Capture」を発表しました。この機能は、360度動画を没入的で探索可能な3Dシーンへと変換するもので、3D Gaussian Splatting(3DGS)技術を活用しています。
従来の3DGS技術では、高品質な3Dシーンを生成するために、対象空間を複数のアングルから撮影し、専門的なソフトウェアで処理する必要がありました。しかし、Insta360 X6のSpatial Captureは、カメラが全方向を一度に捉える能力により、このプロセスを大幅に簡素化し、より手軽に3Dシーンを作成できるようになるとされています。
これにより、撮影者は特定の場所や瞬間を単に記録するだけでなく、その空間全体を保存し、後から自由に探索できる新しい方法が提供されます。個人の思い出の記録から、プロフェッショナルなクリエイティブワークまで、幅広い応用が期待されます。
この記事のポイント
- Insta360 X6に、360度動画を探索可能な3Dシーンに変換する新機能「Spatial Capture」が追加されました。
- 3D Gaussian Splatting(3DGS)技術を活用し、従来の複雑なワークフローを簡素化します。
- 個人の思い出の記録から、アーティストのスタジオ、展示会の記録、中小企業の店舗紹介など、多様な用途での活用が期待されます。
- ユーザーはInsta360アプリを通じて3Dシーンを生成し、タッチ操作やジャイロで探索、動画エクスポートやインタラクティブリンクでの共有が可能です。
- 米国では2026年9月28日から提供が開始され、Insta360 X6、X5、X4 Airに対応し、毎月最大4つの3DGSシーンを無料で生成できます。
Insta360 X6に新機能「Spatial Capture」が登場
Insta360は、北米初の旗艦店オープンイベントで、Insta360 X6の新機能「Spatial Capture」を発表しました。この機能は、360度動画を没入感のある探索可能な3Dシーンに変換するもので、3D Gaussian Splatting(3DGS)という技術を基盤としています。
3DGSは、画像や動画から現実世界の空間を3Dシーンとして再現する技術です。これまで高品質な3DGSシーンを得るには、対象空間を多角的に撮影し、専門的なソフトウェアで処理する必要がありました。しかし、Insta360は「Spatial Captureがこれを非常にシンプルにする」と述べています。X6が一度に全方向を捉えるため、ユーザーはカメラを繰り返し異なる方向に向けたり、重要なアングルを見逃す心配をすることなく、空間内を移動しながら撮影できます。その後、Insta360の統合されたワークフローにより、撮影された映像が探索可能な3Dシーンに変換されます。
Spatial Captureが実現する新たな表現
Spatial Captureによって生成されたシーンは、写真や従来の動画とは異なり、異なる位置や視点から自由に探索することが可能です。これにより、現実世界の場所をキャプチャし、追体験する新しい方法が提供されます。受賞歴のある映画製作者であるHugh Hou氏は、自身のYouTubeチャンネルでSpatial Captureの活用例を公開しており、その可能性を示しています。
Insta360は、Spatial Captureを通じて3DGS技術を従来のプロフェッショナルな商業用途だけでなく、個人の思い出や日常のクリエイティブな活動にも広げることを目指しています。幼少期に過ごした家、印象的な旅行先、アーティストのスタジオ、一時的な展示会など、大切な場所を新しい形で保存することが可能になります。クリエイターは3Dで物語を語ることができ、アーティストや中小企業は、専門的なキャプチャ機材や複雑なワークフローなしで、スタジオ、展示会、店舗、会場などを記録できるようになります。
Insta360のマーケティング担当副社長兼共同創設者であるMax Richter氏は、「空間作成は、専門的な機器や専門知識を持つ人々に限定されるべきではありません。360度カメラが周囲のすべてを捉える能力と、よりシンプルな3DGSワークフローを組み合わせることで、X6は誰でも瞬間だけでなく、再探索できる場所全体を簡単にキャプチャできるようにします」と述べています。
Spatial Captureの利用方法と提供情報
シンプルなワークフロー
Spatial Captureの利用方法はシンプルです。ユーザーはX6でキャプチャしたい空間の360度動画を撮影するだけです。Spatial Captureは最大2分の動画に対応しており、より長い録画は処理前にトリミングできます。Insta360アプリのSpatial Captureページでフッテージを選択し、「Generate」をタップすると、処理が開始されます。処理はクラウド上で行われ、通常1~2時間かかります。ユーザーは待っている間にアプリを閉じることができ、シーンの準備ができた際に通知を受け取ります。
生成されたシーンの活用
完成した3Dシーンは、タッチ操作、仮想ジョイスティック、またはデバイスのジャイロスコープを使用して探索できます。ユーザーはエフェクトを追加したり、カスタムのカメラパスを作成したりすることも可能です。結果は動画としてエクスポートできるほか、他の人がアプリやファイルをダウンロードせずにシーンを探索できるインタラクティブなリンクとして共有することもできます。
提供開始時期と対応モデル
Spatial Captureは、米国で2026年9月28日に提供が開始され、Insta360 X6、Insta360 X5、およびX4 Airに対応します。ユーザーは毎月最大4つの3DGSシーンを無料で生成できるとされています。
ニューヨーク市のタイムズスクエア1515ブロードウェイにオープンしたInsta360の北米初の旗艦店では、訪問者がX6でSpatial Captureを試すことができます。
編集部コメント
Insta360 X6に導入された新機能「Spatial Capture」は、映像制作者やクリエイターにとって、空間表現の新たな可能性を拓くものとなるでしょう。これまで特殊な機材や専門知識を要した3D Gaussian Splatting(3DGS)が、360度カメラを用いたシンプルな動画撮影という、はるかに身近なプロセスで実現されることは、制作現場に大きな変化をもたらすかもしれません。単なる記録としての映像制作から、視聴者が「没入し、探索できる」空間としてのコンテンツ制作へとシフトする一歩となります。これにより、例えばイベント会場の記録、店舗のバーチャルツアー、美術作品の展示空間、あるいは映画のロケハンなど、様々なシーンでこれまで以上に手軽に3D空間情報を活用できるようになることが期待されます。これは、映像制作における表現の幅を広げるだけでなく、新たなビジネスチャンスを生み出す可能性も秘めていると捉えられます。
本記事は海外メディアで公開された情報を参考に、日本向けに内容を整理・要約しています。
参考記事:Insta360 X6 turns 360 video into explorable 3D scenes by Jose Antunes
画像:Insta360 Japan株式会社(PR TIMES)
参照:Insta360、8K 360度全景カメラ「X6」を発表
※掲載画像はInsta360 Japan株式会社がPR TIMESで配信したプレスリリースより引用しています。
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